授業紹介

ゲーム・クリエイティブカレッジ CGデザインコース ゲームキャラクター専攻(2019年度実施)

キャラクタデザイン

リアリティあるキャラクターの秘密とは
プロに求められる描き方を学ぶ

基礎的な学びを終えた2年生を対象にモンスターやロボットなど、人物のキャラクター以外のテーマで作画力を高めていく授業です。今回は「ペガサスの描き方」。授業ではただやみくもに筆を動かすのではなく、確かな裏付けや理屈に基づいて作画する手法や表現方法を解説。西谷先生の軽快なトークとともに、存在感のあるキャラクターが生み出される背景には、動物の骨格、筋肉、動き方、生物としての歴史など、幅広い知識の組み合わせが不可欠であることが浮かび上がってきます。講義と作画を交互に進めながら、プロに求められる描き方をそれぞれの個性も活かしながら習得していきます。途中休憩を挟みながらも3時間という長時間の授業。それでも集中力が切れてしまう学生は皆無です。その楽しくも、熱気あふれる様子をご紹介します。

ここが注目ポイント

  • 1 生物学と想像の融合で、存在感のあるキャラクタデザインが出来る
  • 2 講義と実践を交互に進めて、効果的に作画力をUP!
  • 授業はペガサスの元になる馬体の構造から。骨の仕組みを人体とも比較しながら分かりやすく説明していきます。

  • テンポの良い講義と時々差し込まれるジョークに学生も素早く反応。
    よそ見をしている暇なんてありません。

  • 馬の身体の仕組みを学んだあとは、骨格、筋肉を意識して馬を描いていきます。白い紙を見つめてペンを走らせていきます。

  • 先生が配布した資料なども参考しながら、それぞれのスタイルで馬の姿を描いていきます。

  • 西谷先生は、教室を動き回りながら改めて気にしてほしいポイントを伝えていきます。

  • 休憩を挟んで、後半の講義はスライドを使った講義から。古典的、近代的なペガサスの資料を見ながら、それぞれの特徴を掴んでいきます。

  • 「これは…格好いいよね」と先生もうなる作品には、学生たちの目もぐっと惹きつけられていきます。

  • さまざまなタイプのペガサスを見た後は、いよいよ自分たちの手でペガサスの作画に挑戦!

  • 「もしペガサスの翼が鳥ではなく、コウモリの翼だったら?」という先生からの応用問題にもチャレンジ!学生たちは作画で確認していきました。

  • 時間いっぱいまで描いて授業は終了。「次回はドラゴンやろうか」という先生の声に嬉しそうに応えた学生たち。モチベーションがさらに高まってきている様子でした。

受講中の学生インタビュー

学校の良さは、互いに教え合えるところ

昔と比べると、描くときにアイデアが浮かぶ速さが変わってきました。たとえば「魔法使いを描いて」と言われたら、昔は30分でひとつ。今は同じ時間でいくつもの魔法使いを描くことができるようになりました。もっとうまくなるために、自分の悪いところを先生やクラスメイトに教えてもらっています。学校の良さってお互いに教え合えるところだと思います。高校の時はそんなことするタイプではなかったのですが、ここに入ってから考え方ががらっと変わりました。この学校はPCなどの設備が充実しているのと、サポートがしっかりしているので、経験がなくてもチャレンジしたい気持ちがあれば大丈夫です。ここに来ているみんなそうですが、将来はゲーム業界で働きたいです。自分の名前がクリアした後のエンドロールで流れてくる日を目指して頑張りたいと思います。

中川さん
CGデザインコース ゲームキャラクター専攻
奈良大学附属高等学校出身

前は気づかなかった部分に気づけるようになった

好きなゲームの設定画集を見ているうちに、自分もやってみたいと思い入学しました。西谷先生の授業は1年生の時から受けています。これまでの間だけでも、とても成長できたと思います。もともとイラストレーションを描くのは好きでしたが、授業を受けてからは描き方が大きく変わりました。また、前は気づかなかったところも、「ここはおかしいな」と気づくことができるようになってきていて、力がついてきていることを実感します。先生は作品の質に対してはすごく厳しいので、ぜんぶ描き直しになったりすることも。でも、それをクリアできたときは必ずいい作品ができます。将来は誰が見ても認めてもらえるものを描けるようになって、ゲーム業界でキャラクタデザインや得意なエンブレムデザインなどに携わりたいと思っています。

坂本さん
CGデザインコース ゲームキャラクター専攻
東大阪市立日新高等学校出身

講師コメント

私たちが描き出すものはエンターテインメントとしてゲーム、アニメ、映画などの世界で、たくさんの人に楽しんでもらうことを目指しています。例えば椅子を描くとしても、いくら格好よくても座れなければ使えませんし、ただ座れるだけの椅子は欲しいと思ってもらえません。お客さんは見たことのないものを見たいと思っているわけで、そのわがままをどう満たすか、そこがこの仕事の面白くも難しい部分です。
授業ではそのようなバランスの中でどのようにアイデアを組み立てて描いていくかを、学生たちが親しんでいるゲームやアニメに登場する用語も使いながら、できるだけ分かりやすく丁寧に伝えていきたいと思っています。また、なかなか難しいのですが、例としてホワイトボードに描くときは、私の絵の個性が伝染ってしまわないよう、出来るだけ無駄を無くして無個性に描くようにしています。
自分の描きたいもの、好きなものがあると思いますが、この学校の授業などを通じて、様々な描き方や世界を一周すれば、今までただ好きだったものが、もっと好きになってより大きな価値が生まれると信じています。本当に面白い授業だと思いますし、ここでしか学べないこともたくさんあると自負しています。教室でお待ちしています。

西谷先生

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